2008/10/09

カウンターな関係。

ま、だいたいが酒場で知り合った人なんである。
大学のときは大学のナカマが中心だったし、
高校では高校の、みたいなのが普通なんだろう。
大学を出てどっかに所属をしてからは、
そういえばミーツのときなんてとくに
酒場でしかトモダチなんてできなかったに等しい。
ミーツを飛び出して至る今でも、
どこか遠くにいるトモダチより近くにいる酒の友、か。
約束なんぞしたこともない人、下手したら名前すらあやふやな人、
連絡先なんて知らない人のほうが多いし、
顔を見ても記憶になく「こないだこんな話で」と言われて
「ああ、あのときの」となることも多々。
だからおもしろい、だから近い、てのもあるのかもしれない。
むしろ、そうでなければ続かない薄い関係でもあり、
しかし隣のおっちゃん、おねえちゃん、みたいな
妙に旧くから知っている関係のようでもある。
なんというか、縁、みたいなもんなんだろうと。

関西発の雑誌他、いろんなところで絵を描いている奈路さんも
今年のまだ夏になる前に富士で会って以来、
そんな不躾な私の飲みトモダチみたいなもんで、
不思議なご縁を感じるひとりである。
(偶然にも同郷でもある。聞くまで知らんかったけど)
前回の展覧会も良かった。
(和田ねえさんは買っていたけど、私はさすがに買えんかったけど)
まずは告知を。

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七人の筆侍展・十二年企画第七弾
似顔絵とは「ひと筆」違う
七人の人相書侍展

平成20年10月14日(火)〜23日(木)
平日9:00AM〜5:15PM(最終日〜4:00PM)
※土・日休館
会場/平和紙業ペーパーボイス
(大阪市中央区南船場2-3-23 tel/06-6262-0902)
東學/北村信明/寺西晃/中川学/仲里カズヒロ/奈路道程/山本重也
http://7fude-samurai.akirat.com/

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よくよく名前を見てみれば、HBHのカウンターにて
実は一方的に知りながら名乗りもせずに話し込んだ東學さんの名も。
14日の開催記念会には是が非でも参加いたします。


こないだ妙に感慨深くなってしまって
HBHで松田さんと、ボンヤリとカウンターについて話し込んでいた。
いや、カウンターってすごいなぁと。
筆侍の方々(どの方も黒帯な人相である)に
なんの屈託もなく話しかけられることもそうだが、
ふと考えればこの数年、
よくも知らない誰かとたまたま同じひとつの板
(凝った白木の板のこともあれば、古い茶色の板も様々である)
に並び合って、笑い合ったりケンカをしたり
またすぐに仲直りをしたりを繰り返しながらいる。
中に個人的に仲良くなって飲みに行くようになったトモダチもいるし、
こちらは覚えているけど向こうは常に酔っ払って覚えておらず、
しかし仕事をお願いするような関係になった人もいる。
人によってその関係の作り方は違うけれど
スタートはカウンターに座った見知らぬ者同士。
道ですれ違っても絶対に話しかけないような人、
あるいはむしろ避けて通りたいかもしれないような人ばかりだ。
カウンターがなければこうはなっていなかった、絶対に、だし、
だからいつからか自然とカウンターを目指してしまう癖もついてしまった。

もともと、その人が何者であるとかのデータ部分、
たとえば名前や年齢や血液型や職業や家族構成みたいなものに
興味を持っていないところもあるんだが(だから人によく怒られる)、
カウンターに座ればそういう細かいことはさらにどうでもよくなって、
今話しているコノコトにどう反応するか、みたいなことや
酒場の今のこの空気をどう受け取りながら行動するか、
みたいなことばかりをもっと切実に考えている。
酔っ払っているから。
たまたまそこにいるから。
それって私にとっては今さら気づいたことだけど、
そういえばミーツではずっと言っていたことだよなーと。
松田さんはフムフムとリーゼントの頭を揺らして聞きながら、
「そういえば、カウンターに座ったらみんないっしょやね」と
カウンターの中からの想いを言っていた。
(松田さんはそういう返しをするからおもしろい)

そんな会話の次の日だから、
奈路さんから「ゼヒ!」とだけ書かれたハガキが届いたのも
妙に心躍ることだったりしたのだ。
(しかし、宛名もいつもながら味あり)
んー、今日は富士に行こう。

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