2009/03/26

ジミヘン。

こないだプレゼンした介護用品のカタログの制作が決まり、
さらに、下着のカタログ制作は引き続き…というよりも
ありがたいことに、名指しにて続投決定(自慢)、
いよいよ撮影からプルーフまでの工程に入ってしまったので
私の周り(てか、私)は一気に祭りの形相。
ちなみに、カタログ制作における「祭り」とは、
「しっちゃかめっちゃか」、という意味である。

ま、下着のほうは、改善の余地は多々あれど、
慣れたスタッフとの仕事ゆえに心配は少ない。
今、私を縛るのは介護用品のカタログだ。

介護用品のカタログの主は高知にいる。
アジト(本社)は高知市でも春野町の麓、住宅街のほとりにある
バラック小屋みたいな建物。
ヤ○ザのごとくぬっとした存在感の社長を筆頭に、
マッチョな社員で固められ、数字だけを見ても年商350億、
ギョッとさせられる「デキる」会社だ。
打ち合わせはものの30分もあれば充分に終わり、
250ページに及ぶカタログの商品取材の際も
投げる質問に対してとっとっと、と答えが出て、
わずか1日と半分で全ページの概要を把握させられた。
問題を先送りにしない、仕事が終わればとっとと飲みに街に出る、
などの大胆不敵で陽気な様は、高知に根付いた性格でもあるんだろう。
これまでに作られたカタログを見ても、
節々におもしろ要素はふんだんにある。
ミッションは、もっと元気があっておもしろくて話の早いカタログをと。
冷や汗タラリ。

おかげさまで、高松の事務所におこもり状態である。
昨日の朝からずっとカタログとにらめっこで
おもしろい話を落とし込むためのルール作りに悩んでいる。
その作業はおそろしく地味だし、
200ページにわたり、車いすや浴槽から、
肌着、食器、食材に至る様々な300種もの
商材を集めるカタログはヘビーの一言。
作業をする全員が、商品知識のあるスタッフならいいが、
使っていいのはデザイナーでなくDTPオペレーターのみ、
ボリュームがあってスピードを要求される作業日程のため、
原稿は広範囲の人に整理してもらわなければならない。
てなわけで、一口にスペックの整理と言っても
たとえば「サイズ」を先に出すか「素材」を先に出すかのルール決めが必要。
そして多岐に渡る商品であればこそ、
語り口は様々だし、知りたい情報の順位は変わる。
云々云々。

と悶々とした風情で言いながらも、
このジミヘン(地味でヘビーな編集)作業、嫌いじゃない。
こないだの打ち合わせでも「商品がわかるようにやってくれるなら」との
緩い条件をいただいて頭の中で何かが「キラリン☆」と光った。
情報を地道に理解していきながら
「これはこうしよう」「これはああしよう」のページが見えてくる。
今朝も、その妄想を早くカタチにしたいが余りに早く目が覚めた。
新しいおもちゃを与えられた子のように夢中。
さて、やりましょ。

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