2008/09/27

下着って、女って、深い。

朝からディレクターさんと打ち合わせ。
サバサバした女の人。
下着の話をヒアリングしながら、
へぇ、ほぇ、奥が深ェ〜とただただ口あんぐり。
具体的なページの話にまでは時間がなくて至らなかったし、
(て言っても朝からかれこれ2〜3時間は喋っていた)
現状のカタログを考えると
「それはすぐには実現不可能やわ」て部分はやっぱりある。
でも、カタログで目指したい方向が
これまでよりももっとリアルに見えてきた気がする。

下着の話って難しい。
結局はアウターのためのモノであったりするし、
かといって、TPOに合わせて服を着るように、
その服に合わせて下着を選びましょうってなると
いや、(気持ちは)わかるんだけど、
(実のところどう選ぶべきか)わからない。
ディレクターのねえさん曰く
「そういう女の人ってけっこうおる。
店に立ってるスタッフでも、わかってない人っているし。
でも、そこで終わってしまうともったいない」らしく、
「じゃ、どうせ選ぶんならやっぱり、やし、
きちんと選べば数段キレイなカラダは作れる」ってなる。
それは夢を見させるどうこうの話じゃなく、
具体的にどういうシーンで、どういうことをしたいか、によるらしい。
たとえば、見てほしい下着は「こう見てもらう」と具体例がほしいし、
どうカラダを補正するかは
「このアウターで見てもらう」という例がほしい。
つまりそれぞれの商品に具体的なシーン設定が大事だと彼女は言う。
だから、「こうじゃなくて、こうね」と、
ひとつひとつ、思ってきた方向性を修正してくれる。
私はただ感心しながら「あー、そうか、そうか」と思う。
「西村さんは若いから、まだ結婚も出産もしてへんでしょ。
カラダのラインが気になるのは出産後やからね、難しいよね」
「20代の後半から、胸が垂れてなくなっていくの、知ってる?
だから週に何回かはボディースーツで正しい姿勢を作らなあかんで」
などなど、カタログ制作をしてるからってだけじゃない豆知識がきて、
「今のカタログって、結局中途半端に夢を語ってるだけやん。
“夢”で終わるとすっとばかされてしまう。
春夏の号のラフも見たけど、なんだかね。
買う人は、切実にほしいんやから」と締める。
その上で「フォローとして、売りにはつながらへんやろけど、
コラムだって行く行くは必要やと思うで。
あんなにボリュームあるんやし」とコメント。
うむうむ、なるほど。

で、今の号の作り方を相談してみる。
「それさ、言うことはよくわかるけど、
相手の懐にたぶんまだ入ってないねん。
もっと女の子らしく言うたらええのに。
ベテランのおっちゃんらなんでしょ、
それに東京は大阪とやっぱり作り方も違うんやし。
もっとうまいこと使わな。しっかりしすぎやし、
我慢しすぎやと思うし、もっと要所要所でうまい方法あるで」
とガシッときた。
あー、それ、まさしく今反省中のこと。
打ち合わせなのか何なのかよくわからん女同士の話が始まり、
ランチに突入し、ビールをふたりで飲み始め、
ついでに恋愛相談なんかもしたりして、
「それはアンタが謝ったほうがええと思うわ」など言われたりして、
(しかし謝る勇気が一向に出ず)
「やっぱり、女のトモダチをようけ作らなあかんと思うよ。
私も“女なんて”って思ってた時期あったけど、
それはそれでおもしろい。市場の研究はそのついででええねん」と。
いやーねえさん、勉強になります。

とにかく、ねえさんの制限時間ギリギリまでお付き合いいただいて、
近所にあった「ここはいい売り方してるよ」という
ランジェリーショップの前を通り、
「今度いっしょに下着買いに行ったるわ」てなとこでお開き。
いやー、かなり勉強になりました。
つーか私も女だから、
「ようわかる、それ」っていう参考ラインがわかった。
これからもご鞭撻のほど、よろしくお願いします。

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