ありがたいことにけっこう忙しい。
そして方々に席を置いてもらっている。
とてもありがたいことだと思う。
「席がある」ということは、
当然ながら打ち合わせや作業のために行く先がたくさんあるということ。
「寒い〜〜」と片手をコートのポケットに入れながら
毎日ボロっちい自転車をギコギコと漕いでいる。
社員ではなくなったけど前の北浜の事務所にいるときは
やっぱり近所にある喫茶店によく行く。
ランチタイムを外してもボリューミーなサンドウィッチが待ってくれている。
どっかから逃げてきたようなサラリーマンが眠そうにしていたり
打ち合わせをしていたり、グルメブログをやってそうなOLや、
どこの言語かわからないコトバでキャンキャンと電話に怒鳴っている人もいる。
ほとんどの人は12:00〜13:00の昼休みに大移動をするから、
店のほうもその時間に合わせた営業時間しかない。
だから、ラッシュタイムを抜けたエアポケットの時間帯は、
普段その街では見られない風景に見えたりする。
いや、だからどうだってコトですが。
もうひとつの事務所は福島、聖天通りの中の病院の上にある。
こないだミーツを手伝って取材したし、
前にキタの特集をやったときにも散々巡ったハズなんだけど、
あるひとつの場所に用があって来る街は普段見ていた街とは違って見えた。
それも行くごとにモノの見え方が具体的に、立体的になっていく。
店先に「今日は体調不良のため、早く閉めました。ごめんなさい」と
昨夜貼ったんだろうと思われる貼り紙があって
関係ないのに心配なんぞしてみたりする。
いや、だからどうだってコトなんだけど。
仕事じゃないけど南堀江で遊ぶときはそんなことを思う。
ケイブやコエーリョで会ってコトバを交わす人たち、
エンジョイでダラダラの喋り、ヘッドクォーターでの酔っ払いぶりで、
ハッキリと「これはこうだ」なんてことは思っていないつもりだったけど
行くごと、ファッションの街としてしか見てなかったのかと思う。
こないだヘッドクォーターをのぞいたときに
店主のリュウちゃんは風邪を押して店を開けてくれたんだけど、
徹子の部屋のごとく自分が自分である言い訳を一生懸命したりして、
それはなんだかとてもよかった。
いや、これもだからどうってコトですな。
ひとつのイメージでもって見ている固まった頭を溶かすことは
われながら潔くて気持ちがいいことだと思ったりする。
「溶けて馴染む」の感覚は悪くない。
かじかんだ手や足の指がお風呂に入ればトロ〜ッと溶けて
どんどん滑らかな動きになっていくように、
その街での生活や普段の人とのやり取りやらが
スゥッと馴染み深く入ってくる。
溶かすことを前提に、寒空の中、手袋なしで自転車を漕ぐのも悪くない。
しかし、手元には事務所2つにそれぞれの名刺、
加えて作成中のフリー用の名刺。
こんなにたくさん名刺を持って仕事をすることになるとは思ってなかった。
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